注:薬理作用が確認されていると言っても、国が正式に効果効能を認めている訳では有りませんので、そこは注意して下さい。
実際に保険が適用され厚労省が効果が有ると認めているのは、プラセンタ注射を「更年期障害・乳汁分泌不全・肝機能障害」の治療目的で利用した場合のみです。その他は、効果が有るだろうと期待されている段階です。
ニキビが発生する原因について
まず最初にニキビが発生する原因について簡単におさらいしていきます。ニキビは皮脂が毛穴に溜まり詰まった状態で細菌が発生し、毛穴周辺が炎症を起こしてしまっている状態の事を言います。
ニキビが10代などの思春期に多いのは、子供のホルモンバランスの乱れと関係が深いと言われています。丁度思春期の時期に男性ホルモンと女性ホルモンのバランスが崩れるんですね。
するとどうなるかというと、角質層が増殖し分厚くなり、角質層が毛穴まで侵食します。毛穴まで侵食してしまうと、どうしても毛穴の出口が小さくなってしまうため本来詰まるはずのない皮脂が毛穴に溜まってしまうのです。これがニキビが出来る第一段階です。
また、最近では思春期を過ぎた20代~30代でもニキビが発生してしまうケースが多発しています。これは生活習慣の乱れ・食生活の乱れなど多くの原因は有るものの総じてホルモンバランスが崩れることと関係しています。
<ニキビの炎症を起こす正体>
ニキビは毛穴に皮脂がたまり、その皮脂が酸化して炎症を起こすことにより発生するわけですが、今まではこの炎症は「アクネ菌」のせいで発生するものだとされていました。(アクネ菌を倒すニキビケア用品も流行りましたよね。)
しかし、最近では炎症を引き起こす要因はアクネ菌だけではなく「アクネ菌」と「活性酸素」の共同作業によって引き起こされているというのが学会などで主流になっています。
ですから、詳しくニキビが発生する流れを見ると以下のようになります。
アクネ菌はどんな人にも存在している菌で例外は有りません。このアクネ菌からはコプロポルフィリンという物質が分泌され、この物質に紫外線が当たるとコプロポルフィリンから活性酸素が発生します。
そしてこの活性酸素が毛穴につまった皮脂を酸化して、過酸化脂質などに変化させてこれが毛穴の周囲の細胞に働きかけて炎症が起こる。というのがニキビ発生の流れです。
プラセンタがニキビに有効に効く理由
プラセンタには以下の様な薬理作用が有りますので、ニキビの根本の原因を取り除くと共に症状の改善に役立つと言われています。
- 内分泌調節作用が働いてホルモンバランスの乱れを整えてくれる。
- 活性酸素除去作用が活性酸素を除去し無用な酸化を防いでくれる。
- 雑菌はニキビのもとになりますが、免疫賦活作用が雑菌に対する抵抗力を高めてくれます。
- 抗炎症作用が働いて出来てしまったニキビに対しても有効に働きかけます。
ニキビ跡の補修にも効果的
さて、上記の薬理作用からニキビの原因にも症状にも有効なことが分かるプラセンタですが、出来てしまった悩ましいニキビ跡にも効果を発揮します。(俗にいうクレーターをも治してくれると言うことですね。)
ニキビの炎症が進行すると、周りに存在している雑菌は勢いを増して増えていきます。雑菌は体にとって異物ですから、異物から体を守るために脳が指令を出して免疫担当細胞がその雑菌の退治を行おうとします。
その時に免疫担当細胞から出されるのが「活性酸素」になります。活性酸素は非常に強いですから雑菌をしっかりと退治しています。
ちなみにニキビが赤くプクッと腫れてしまうのは正にその時活性酸素と雑菌が戦っているからです。しばらく経つと出てくる膿の原因は雑菌と上記免疫担当細胞の死骸です。
そのせいで、ニキビが出来た周辺の組織が破壊されて結果ニキビが無くなった後にニキビ跡と言う形で残ってしまうんですね。
ニキビ跡を出さないためにはまずニキビの炎症を最小限に抑えることを第一に考えてしっかりとケアをして行きましょう。プラセンタには上述のように活性酸素除去作用や抗炎症作用が有りますのでニキビ跡にならないようにアプローチをかけられます。
更に言えば、プラセンタには「傷創回復促進作用」と呼ばれる壊れてしまった組織を修復する力が有りますから継続的にプラセンタを服用することにニキビ跡の治療にも効果的に使えるのです。