今回はプラセンタサプリメントのステマ問題について取り上げてみようと思います。ほぼ文章のみなので、少し読みにくいですがお付き合い下さい。
ステマとは【ステルスマーケティング】の略称であり「wikipedia」ではステマについて以下のように記載しています。
ステルスマーケティング(英: stealth marketing)とは、消費者に宣伝と気づかれないように宣伝行為をすること[1]。略称はステマ。アンダーカバー・マーケティング(英: Undercover marketing)とも呼ばれる。 ゲリラ・マーケティングの1つ。
「ステルスマーケティング」という表現自体は比較的新しいものである。だが、このような手法自体がまったく新しいものかというとそういうわけではなく、これは従来、日本で「サクラ」や「ヤラセ」と呼ばれていた手法と類似している手法である。ただし現代の「ステルスマーケティング」は、現代流のマーケティングの手法が併せて用いられており、現代の消費者の情報収集行動を狙っている。
規模はさまざまであるが、大規模なものになると宣伝業務に特化している広告代理店などがチームでその作戦を練り、組織だって大量の人員が動員されて行われていることがある。なお、Wikipediaもステルスマーケティングの影響を受けているとされる[2]。
日本におけるネット上のステマの具体例として以下のように記載されています。
「客観的な記事」であるかのように装った宣伝文を作成すること[3] 。影響力のあるブロガーが、何らかの企業や組織から報酬を得ていることを明示せずに、あたかもただの第三者であるかのように偽装して、特定の企業や製品について高い評価を行うこと[3]。
これ、有りましたね。記憶に新しいのが「ペニオク」のステマ騒動です。
ペニオクとはペニーオークションの事。ペニオクは入札する毎に手数料がかかるのに対して、ヤフオクは入札手数料は無料。
入札の度に手数料が必要になることから、競合相手が躊躇して入札しなかった場合には、高額商品を非常に安い金額で手に入れることが出来る!という触れ込みで一大ブームとなりました。
確かルンバを安くで手に入れたくて頑張ったんです(笑)
でも、それがいい経験となって今ではネット上に溢れている情報の真偽を入念に調べるようになったので逆に良かったのかなとは思っていますが・・・被害額も3,000円くらいでしたしね・・・(苦笑)
ペニオクで一番損害を受けたのがタレントの小森純さんです。落札していない商品を、格安で入札したように見せかけた記事をブログに上げて、炎上していましたね。彼女は最近はまたテレビに出だしていますが、一時期は完全に干されていました。
他にもほしのあきさんや熊田曜子さん、東原亜希さんも同様の書き込みをしたことが話題になっていました(というか、なぜ小森純さんだけがあんなに非難されたんでしょうね。)
それと同じようなことがプラセンタサプリメント業界でも当然に起こっているという事を知って欲しくてこの記事を書いた次第です。
というか、プラセンタのサプリメントに限定せずとも「美容商品」や「健康商品」はステマの荒らしです。情報の真偽を自分でしっかり判断出来るようにならなければなりません。
以下、ステマの手法を三つのパターンに分けて紹介していきます。同じような事例に当たったら、情報の真偽をちゃんと見定めてみてくださいね。
モニター&口コミサイトを使ったステマ
これは、厳密には【ステマ】では無いのですが、私の中ではステマと同じです。
「モニター&口コミサイトを使ったステマ」がどんなものかと言うと、色々あるモニターサイトで美容商品等をプレゼントする代わりに、@コスメなどの口コミサイトでレビューを投稿して貰ったり、レビュー投稿で500円割引とか送料無料とかにしてくれる販売方法です。
@コスメだったら、こうやって【モニターで頂き】って書いてますね。
楽天だったら、大体レビューに受注番号が入っていることが多いです。誰がレビューをしてくれたのかを判別するキーとして、レビューの文頭に「受注番号」を書かせることが多いです。
これ自体はれっきとしたマーケティング手法であり、実際に自分が使った感想を書いて貰うだけですから、ステマでは有りません。でも、私がステマと同じ物と考えているのには理由が有ります。
通常の神経を持った人なら、無料で商品をくれたり・割引をしてくれた人に対して、批判レビューは書かないことが多いからです。
当然、あまりにもひどい場合は厳しい意見を書くでしょうが、基本的に割引目的なので割引の条件を満たすために、商品も試さないうちに高評価でレビューしている人もいます。
★★★★★5個(最高評価)
【受注番号:××××××
まだ試していませんが、効果を期待しています!】
なので、私は、そういうレビューは参考にせず「ステマのようなもの」と考えて、レビューを読んでいます。
企業はなぜ口コミの数を増やそうとするのか?
ネット上でステマ問題が発覚する前まで、日本人の頭の中では、
【口コミがいっぱいある=沢山の人が使っている=良い商品だ】
という計算式が成り立っていたからです。
実際問題、良さそうに見える商品でも口コミが少なかったら買うのをためらってしまいませんか?これは本当に良い商品なのか・・・・と。
消費者の頭の中で、上記のような計算式が成立していることを企業側は知っていますので、取り敢えず無条件で高評価をくれるモニターさんであったり割引対象者を捕まえてレビュー件数を増やそうとするんですね。
ちなみに、プレゼントを貰ったり割引をしてもらったりすると、なぜか高評価にしてしまう事を心理学の法則で「返報性の原理」と呼びます。返報性の原理はwikipediaで以下のように記載されています。
人は他人から何らかの施しを受けた場合に、お返しをしなければならないという感情を抱くが、こうした心理をいう。この「返報性の原理」を利用し、小さな貸しで大きな見返りを得る商業上の手法が広く利用されている。
心理学的にも認められている「返報性の原理」利用して、労せずして高評価を稼ぐというのがここまで話をした内容です。
ただ、これ自体は、一応実際に使ってもらった感想を書いてもらっているので、ステマと断定することは出来ません。もっと悪いのは次からです。
②広告代理店or販売会社による口コミサイトを使ったステマ
これは主にアットコスメで利用されていますよね(もちろん食べログとかでもそうですが、今回は美容サプリに限定してお話します)
それを端的に表しているのが、こちらの@コスメのレビューです。
画像が見れない方のために文章も引用しておきます。
最近アットコスメを参照に試している時に使わせていただきましたが購入したって書いてて高評価をしている人たちのニックネームも似通っているし口コミが怪しすぎる気がします。
これってステマにならないのでしょうか?
商品的には悪いとは思いませんがいやかなと思いましたので低い評価です。
これ、あるプラセンタサプリのレビューで掲載されていたのですが、まさしくその通りだと思いました。
商品はそこまで知名度が無いのに、なぜか口コミ件数だけが異様に増加している商品のことですね。毎日確実に1件~3件程度の口コミが発生する商品なんて普通ありえないと思うんですよね。オロナインとかニベアとか滅茶苦茶売れている商品なら分かります。
プラセンタであれば累計で一番売れているサプリが恐らく「プラセンタ100」だと思うのですが、そのプラセンタ100でも@コスメでの口コミ件数は430件程度です。プラセンタ100よりも有名でない商品が、なぜそんなに口コミを獲得できているのか?
それがこのステマによってなされていると私は感じています。
具体的には恐らく、WEB広告代理店などが「@コスメに気づかれないように上手く御社のプラセンタ商品の@コスメの口コミ点数を上昇させて差し上げますよ!」という感じで営業をしているのだと思います。
そのおかげで口コミが増えて、点数も上々であればアットコスメのランキングに入る可能性だってあります。ランキングに入ればそれだけ人の目に触れますから、売れやすくもなりますよね。
手口としては、大量に口コミ投稿をしてくれるような外注等を雇って、その人たちに対して1件高評価のレビューを投稿する度にお金を渡しているのでしょう。最近のステマの手口は非常に巧妙化してきているので、パッと見だと分かりません。
私もプラセンタサプリで明らかにこれはステマやってるでしょ!という商品に関しては何回かアットコスメのサポートに通報しています。とは言え、アットコスメからの回答は
「当方ではしっかりとパトロールしており、ステマと疑わしきものに関しては評価を下げるような施策を施しておりますのでご安心下さい」
みたいな回答ばかりですけどね。
「いやいや、明らかにステマなのに、あなた達が対処してないから連絡してるんでしょ」ッて感じなんですけどね(^_^;)
とは言え、ステマが明らかだったとしても、証拠が掴めなかったらアットコスメも制裁を加える事が出来ませんから、そういう意味では悪いWEB広告代理店が巧妙にズルをして尻尾を掴ませないようにしているのではないでしょうか。
もしくは何とかコスメも容認している可能性も?有るのかしら。そんなことが有ったらもう化粧品業界終わりだよね~なんて思いながらも「食べログ」では実際に有ったわけだしなぁとも思ったりもします。
続いては別のステマの紹介です。
③芸能人・有名人などがブログで書く捏造ステマ記事
これに関しては【あるべき広告とは何ぞや】を理解しておく必要があります。
テレビCM(コマーシャル)は広告です。
あれは実際に広告代理店が、資生堂とか大手メーカーに対してこの女優さんをCMで使ってみませんか?ということで、女優さんなどが所属しているプロダクションとメーカーがキッチリと契約してコマーシャルを作っています。
これに関しては、宣伝ですけどステマでは有りませんよね。お金を払って宣伝に出てもらっているわけですから。
そもそも、なぜ化粧品とかのCMに女優さんを起用するかご存じですか?ご存知の方が多いと思いますが、念のため書いておくと、華やかな世界で働いている綺麗な女優さんには好感度が有り、更にこういう女性になりたい!と思っているファンが多数付いていますよね。
そんな状況で、その女優さんが、あるメーカーのCMに出て、
「この化粧品凄いの!!」
なんて言っていたら
「もしかしたらその化粧品を使えば、自分もあんな綺麗な肌になれるのでは?」
とか
「あの女優さんと同じ化粧品を使う!という事自体を目的として買おう」
と思ってしまう人もいます。
実際にはその女優さんは別の化粧品を使っているかもしれないのに・・・です。大体CMやドラマに出ている人だったらお金も沢山持っているでしょうから、私達一般市民が買えるような金額の大衆化粧品じゃなくて、もっと高額な化粧品を使ってるような気がしますけどね。
ちなみに、これを心理学用語でハロー効果と呼びます。
ハロー効果(ハローこうか、英:halo effect)は心理学者エドワード・ソーンダイクによって名づけられた造語で、心理的効果の一つ。ある対象を評価をする時に顕著な特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる現象のこと。認知バイアスの一種である。
有名人やタレントを通じたCMや広告がその商品やサービスを実際に使ったりしたことがないにもかかわらず良いイメージを与える。それによって購入意欲を刺激したり、購入したりする。一方、CMに起用されたタレントが不祥事を起こしたりすると、商品自体に何の不満も覚えていなかったにもかかわらず購入意欲が削がれたりする。
だから、勢いにのっていた女優さんが、スキャンダルを起こしたりするとイメージが悪くなるのでCMから外したりしますよね。この前の矢口真里さんの一件がその典型例です(女優さんではないですが、レギュラー番組を全部降板しましたよね)。
で、CMはちゃんと広告費を払って、その対価としてCMに出演しているんだなという事を、視聴者は暗に理解しています。知らなくても昼のワイドショーとかで「女優さんのCM単価!」とかよくやってるじゃないですか。
あれを見ているおかげで、CMは仕事でやっているんだなという事を、私達は無意識のうちに理解しています。だから基本的に「実際にはその化粧品を使ってるかいないかは関係無い」んです。
一方で、ネット上のブログなどでのステマ記事がなぜ問題になるか?
と言うと、実際には裏で企業からお金を貰っているにも関わらずそれを隠して、さも自分がいつも使っているようなフリをして商品の紹介をするからです。
上述の小森純さんのペニオク騒動もそうでしたよね。ペニオク業者からお金を貰って、その見返りとしてブログにそのオークションの事を書いていました。
これと同じようなことがプラセンタサプリだけでなく、化粧品や健康食品業界では普通に起こっているって事です。
だって、明らかに商品紹介しすぎでしょこの人!!みたいな有名人いますよね?
そういうのはまぁほぼ恐らく宣伝です。中には本当に使っていて、純粋に皆に知ってもらいたいという欲望だけで紹介している人もいると思います。
でも芸能人の影響力って凄いんです。それをWEB広告代理店が黙って放っとく訳が有りません。あたかも使っているように見せかけて記事を書いてくれませんか?とオファーするのも不思議じゃないと思いませんか?
私の拙い文章では「芸能人・有名人などがブログで書く捏造ステマ記事」の意味が理解出来なかった人はこちらの記事を読んでみてください。ステマってどんなものかが滅茶苦茶分かりやすく書かれていますので。
また、プラセンタに関してはエキスの抽出方法であったり、プラセンタ量の表記方法だったりが全然法規制されていませんので、各社バラバラでユーザーからすると比較がしにくくて有利誤認させてしまうような広告も多数有ります。
そちらに関しては「プラセンタサプリメントを選ぶ際のポイント・注意点5つ」を見てチェックしてみてください。
何にせよ、しっかりと情報の真偽を見極められないとダメってことが言いたかったわけです。長くなってすいませんでした!