葉酸は、科学名でプテロイルグルタミン酸と呼ばれており、ビタミンB群に含まれている水溶性のビタミンです。葉酸は、造血機能や細胞の生成など体の核を作る重要な役割を持っていますので、特に妊娠を控えている女性の人にしっかりと摂取して欲しい栄養素となります。
効果・効能
葉酸の効果・効能について紹介します。
貧血を防ぐ造血機能
葉酸には、ビタミンB12と一緒に働いて赤血球を作り出す機能があります。赤血球の寿命は約4ヶ月しか有りませんので、仮に葉酸不足に陥ってしまった場合には新たな赤血球を作る事が出来なくなり、貧血の原因となります。
DNA形成・細胞の生成-妊婦の人は特に重要!
細胞を創りだすのに必要な核酸(DNA,RNA)を作る重要な機能も葉酸は持っています。核酸は遺伝子情報を保有しているのでまさに細胞の核となる部分です。そのため葉酸をしっかり摂取する事で、正しい遺伝子情報を持った細胞を生成する事ができます。
葉酸が妊娠している女性にとって特に重要とされる理由はお腹の中の胎児が細胞分裂を活発に行っているからです。この活発な時期に葉酸が不足してしまうとどうなるでしょうか?
胎児は正常な細胞を作ることが出来なくなり、先天的な異常を患うリスクが高まってしまいます。そのため妊婦の人は通常の成人よりも多くの葉酸を摂取した方が良いとされているわけです。
また、先天異常のリスクを軽減するためには妊娠初期(1ヶ月以内)にしっかりと葉酸を摂取する事が重要とされています。しかし、多くの妊婦の人はおよそ妊娠2,3ヶ月ぐらいに妊娠している事に気づきます。つまり妊娠を知ってから葉酸を摂取しても遅い事になります。
そのため、女性の人で子供を作ろうとしている人は、妊娠前から葉酸を摂取する事を心掛ける必要があります。
その他、大人に比べて子供は細胞分裂が活発ですから、更なる成長を促進するためにも葉酸は重要になります。また、細胞分裂が活発な粘膜(口内等)に炎症が起きやすい人は葉酸が不足しているかもしれないので、摂取する事を心がけましょう。
動脈硬化を予防する効果
葉酸はその他のビタミンと共に、ホモシステインという悪玉のアミノ酸を善玉のアミノ酸に変換する機能があります。ホモシステインが血液中に増加すると血管壁を傷つけたり、血液凝固や血液皮細胞に悪影響を与え、血栓を作り動脈硬化の原因となります。
動脈硬化は、心臓や脳などの病気の原因にもなるので、葉酸をしっかりと摂取する事は全身の健康を維持する事にも繋がります。
必要摂取量
葉酸の1日当たりの必要な摂取量は、年齢別・性別毎に以下のようになっています。
成人の場合、男女ともに1日に必要な葉酸摂取量は240μgとなっています。特に妊婦・授乳婦の人には赤ちゃんの細胞・神経の成長促進のために欠かせない栄養素ですので、妊婦の人の必要摂取量は成人の必要摂取量の2倍、授乳婦の人は約1.4倍となっています。
葉酸が多く含まれる食品
葉酸が含まれる食品一覧表から、葉酸が多く含まれる食品を抜粋して紹介します。
100mg当たりの食品に含まれる葉酸:単位μg
肉類 | 鶏レバー(肝臓) | 1,300 |
牛レバー(肝臓) | 1,000 | |
豚レバー(肝臓) | 810 | |
魚介・海藻類 | 焼きのり | 1,900 |
味付けのり | 1,600 | |
わかめ(素干し) | 440 | |
うなぎ(きも) | 380 | |
野菜 | えだまめ | 260 |
モロヘイヤ | 250 | |
芽きゃべつ | 220 | |
パセリ | 220 | |
ほうれん草(生) | 210 | |
その他 | ドライイースト | 3,800 |
酒粕 | 170 | |
日本茶(玉露) | 150 |
レバーはビタミンB2やビタミンB12などその他の栄養素も多く含んでいるので、バランス良く栄養素を摂取できる食品ですね。野菜類の中で注目したいのは、モロヘイヤとほうれん草です。この二つの野菜は抗酸化作用のあるビタミンAとビタミンEも多く含まれています。
葉酸は、肉類でいうとレバーなどの内臓系以外にはあまり含まれていませんので、普段の食事が肉類中心の人は不足しやすいです。バランス良く栄養素を摂取するには食生活の改善を第一に考える必要があります。
そこで、これから葉酸を摂取する事ができるレシピを紹介していきますので、普段の食事に取り入れてみてください。
葉酸を摂取するためのレシピ
さきほども紹介した葉酸のほかビタミンAなどが多く含まれているモロヘイヤとほうれん草の人気のあるレシピを紹介します。
■モロヘイヤのレシピ
非常に簡単にできるモロヘイヤのサラダです。サッと茹でて味付けして出来あがりです。料理時間も短いのでお手軽に、食卓に1品増やす事が出来ますね。
こちらは卵と一緒に炒めたレシピです。実は、卵にも多くの葉酸が含まれていますので、葉酸を効率良く摂取できるレシピとなっています。
■ほうれん草のレシピ
⇒ごま油が美味しい☺ほうれん草ナムル☺ by ぷくっとぷくまる
ほうれん草のレシピはものすごくたくさんありました。その中でも人気NO.1のレシピがこちらのほうれん草のナムルです。ツクレポ数も2,000を超えていて皆さんおいしく召し上がっているみたいです。朝御飯、お弁当、夜御飯といつでも食べれる、いつでも葉酸を摂取できる優れものレシピです。
⇒ほうれん草とトマトのツナドレッシング by お茶丸 [クックパッド]
こちらは人気NO.3の料理ですが、1位のほうれん草のナムルよりもツクレポ数が多く、その数なんと4,000件です。ほうれん草だけではなく、トマトを加える事で色合いも良くなりとてもおいしそうに見えるレシピですね。パスタなどにも応用できるということで、幅の広いレシピとなっています。